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6年生の2学期になると、保護者の方々は最終的な受験校の調整に入ります。
模試の結果や直近の成績を見ながら、どの学校を受験するか、現実的な判断を重ねているご家庭も多いと思います。
一方で、4年生・5年生の保護者の方々にとっては、
「どの時期にどこまで学校を決めておけばいいのか」
「どうやって学校を絞り込めばいいのか」
と、まだ少し先のようでいて、実は気になるテーマではないでしょうか。
今回は、そんな受験校選びにまつわるお悩みを整理し、これからの時期にどんな準備をしていけばよいのかを一緒に考えていきたいと思います。
モコスタ統括マネージャー
小澤 珠美

大学卒業後、大手進学塾で高校受験・中学受験の指導に15年間従事。特に中学受験において、御三家中学をはじめとする超難関校の算数指導・受験対策・保護者のサポートに尽力し、合格実績に貢献。
その後独立してさらなる成果を出し続けモコスタ専属の指導者となる。これまでに蓄積したすべてのノウハウを投入し、モコスタに通う受験生全員の第一志望校合格を全力でサポートする。
著書:『中学受験超成功法「ママは楽しく息を抜く」』ギャラクシーブックス 2017年
共著:『未来を創る〜私たちが選んだ道〜 輝く女性起業家』ブレインワークス 2017年
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第一志望校はいつ決める?

「第一志望校はいつ決めたらいいでしょうか?」
この質問は、よく保護者会などでも話題になります。
結論から言えば、「早く決めるに越したことはない」といえます。
お子さんが明確な目標を持つことで、日々の学習への意欲や集中力が高まりやすくなります。
「なぜ今、勉強をがんばるのか」という理由が自分の中で結びつくことで、努力の方向が定まり、学習の質も上がります。
3年生・4年生のうちに、気になる学校の文化祭や体育祭に足を運ぶのはとても良い経験です。
学校の雰囲気を肌で感じることで、「ここで学びたい」「この制服を着たい」といった具体的なイメージがわいてきます。
実際に通っている生徒の姿を見ると、パンフレットや説明会では分からない魅力を感じられることも多いでしょう。
第2志望校・併願校の決め方

「第2志望以下の学校はいつ、どのように決めていくのがいいのでしょうか?」
第2志望校は、第1志望校とほぼ同じ流れで決まることが多いです。
「もし第1志望がうまくいかなかった場合に、ここなら納得できる」という学校を選ぶイメージです。
その他の併願校は、第1・第2志望の受験日を避ける形で組まれていきます。
午後入試のある学校や、即日発表の学校を活用すると、受験のチャンスを増やしながらスケジュールに余裕を持たせることができます。

受験スケジュールを立てるときに意識したいのが、「ジグザグに組む」ことです。
同じレベルの学校を並べるのではなく、難易度の高低や日程を工夫しながら、合格の可能性を広げていくのが理想的です。
塾の先生と相談しながら、最も効果的な組み方を一緒に考えていきましょう。
モコスタではお子様と月1回面談を行っています。普段からお子様の様子をしっかり見て、話をしているため受験校を選ぶ際に適切なアドバイスをすることができます。
過去問演習の進め方

受験する学校の過去問は、「すべて解く」を基本にしましょう。
ただし、志望順位によって取り組み方や分量に差をつけることが大切です。
第1志望校については、算数・国語ともに5~10年分を目安に取り組むのがおすすめです。
2~3回入試がある学校なら、トータルで10回分程度を解くイメージで良いでしょう。
理科・社会については、時事問題との関連もあるため、あまり古い年度までは遡らないほうが現実的です。
過去問を解くときは、ただ「点数を取る」ことが目的ではありません。
出題傾向を分析し、「自分の弱点はどの分野にあるか」「どの問題形式に慣れていないか」を明確にしていく作業だと考えてください。
そして、分析の結果をもとに日々の学習計画を微調整していくことが、合格への近道になります。

1月入試の位置づけ
多くのお子さんにとって、2月1日は第一志望校の入試日です。
その日にしっかりと実力を発揮するために、1月入試を受ける生徒も増えています。
1月入試には大きく分けて2つの意味があります。
① 直前期の実力確認としての意味
12月で模試が終了するため、冬休みの学習成果を確認する機会として有効です。
「今の力でどれくらい戦えるのか」を実際の入試環境で測ることができます。
また、その年の出題傾向を知ることができる点もメリットとしてあります。
特に時事問題は出題範囲が限られているため、同じような問題が出題がされることが多々あります。

② 本番慣れ・緊張感の体験としての意味
本番前に「入試会場の雰囲気」や「合否の結果」を体験しておくことで、2月の本番への心構えができます。
緊張の中で力を出す練習は、模試では得られない貴重な経験です。
もし1月に「通う意思のある学校」がない場合でも、①の目的で受験を組み込むのは有意義です。
日程や会場の立地を考慮し、地方校の首都圏入試などを活用するのも一案です。
合格と不合格、どちらの経験にも意味がある

1月入試では、「確実に合格できる学校」と「試金石となる学校」の2種類を設定しておくとよいでしょう。
試金石の学校で思うような結果が出なかった場合も、それを次への糧として受け止める姿勢が大切です。
2月入試は短期決戦です。
わずか数日の中で結果が続けて出るため、気持ちの切り替えが合否を左右します。
だからこそ、1月の入試で小さな成功体験や、悔しい経験をしておくことが本番の大きな支えになります。
ご家庭だけで気持ちの立て直しを図るのは難しい場合もあります。
そんなときは、塾の先生に相談し、精神面のサポートも含めて連携を取りながら乗り越えていくことが大切です。
最後に
学校によっては、複数回受験が加点につながるケースもあります。
学校説明会や個別相談会に積極的に足を運び、最新の情報を入手しておきましょう。
偏差値だけでなく、お子さんの性格や問題との相性、学校の教育方針とのフィット感も、受験校を決める上で大切な要素です。
そして何より、日ごろからお子さんの学習状況や性格をよく理解してくれている塾の先生としっかり話し合うこと。
その信頼関係が、受験直前期から本番にかけて大きな支えになります。
受験校選びは、「偏差値」だけで決まるものではありません。
お子さんが6年間を安心して、そして前向きに過ごせる場所を探すこと。
それこそが、本当の意味での志望校選びなのではないでしょうか。