\ 無料で体験できます /

前回の復習

平安時代は、日本の歴史の中でも貴族文化が発展し、政治・文化・社会のしくみが大きく変わった重要な時代です。
中学入試では、摂関政治、院政、武士の登場、そして国風文化など、さまざまな分野からの出題が多く見られます。
平安時代は貴族の政治から武士の時代へと移り変わる大きな転換点であり、入試でも重要なテーマが数多く登場します。
人物・制度・文化を時代の流れとともに整理して学ぶことが、得点アップのカギとなります。
モコスタ統括マネージャー
小澤 珠美

大学卒業後、大手進学塾で高校受験・中学受験の指導に15年間従事。特に中学受験において、御三家中学をはじめとする超難関校の算数指導・受験対策・保護者のサポートに尽力し、合格実績に貢献。
その後独立してさらなる成果を出し続けモコスタ専属の指導者となる。これまでに蓄積したすべてのノウハウを投入し、モコスタに通う受験生全員の第一志望校合格を全力でサポートする。
著書:『中学受験超成功法「ママは楽しく息を抜く」』ギャラクシーブックス 2017年
共著:『未来を創る〜私たちが選んだ道〜 輝く女性起業家』ブレインワークス 2017年
\近くの教室でお待ちしています/
平安京と政治のしくみ
794年に都が平安京(京都)に移されました。
- 誰が? → 桓武天皇
- どこから? → 長岡京から
- なぜ? → 政治を安定させるため
※仏教勢力の強い奈良から都を移し、律令政治を立て直そうとした - モデルは? → 唐の都「長安」
藤原氏の摂関政治が行われた。
- 摂政・関白とは?
→ 天皇が幼いときに政治を代行するのが「摂政」、成人後に補佐するのが「関白」 - なぜ藤原氏が強くなったの?
→ ①自分の娘を天皇と結婚させ、天皇の親族となったため
→ ②多くの荘園を持っていた - 代表人物は?
→ 藤原道長 摂関政治の最盛期を築いた
「この世をば わが世とぞ思ふ 望月の かけたることも なしと思へば」という有名な和歌を残す
→藤原頼通 道長の子。平等院鳳凰堂を建立した人物 - 関連項目 菅原道真も藤原氏によって太宰府に流された
→894年、菅原道真の意見によって遣唐使の派遣取りやめ
ここまでを表にまとめると
| 項目 | 内容・キーワード |
| 都が移された年 | 794年 |
| 移した人物 | 桓武天皇 |
| 新しい都 | 平安京(京都) |
| 都のモデル | 唐の長安 |
| 摂関政治の中心 | 藤原氏(天皇と親戚関係を築き、力をもつ) |
| 有名な人物 | 藤原道長・藤原頼通 |
| 道長の和歌 | 「この世をば…」で権力の絶頂を表現 |
東北地方の平定
- 誰が? → 坂上田村麻呂
- どこへ? → 東北地方(朝廷に従わない蝦夷討伐)
- 征夷大将軍とは? → 蝦夷討伐の将軍
武士の登場
地方の治安悪化と武士の台頭
- 平安時代の後半になると、地方の治安が悪化し、朝廷の力が届きにくくなった。
- 地方の豪族や役人が武装化し、自分たちの土地や民を守るために武士(ぶし)として力を持つようになる。
- 武士の中から、後に全国的に活躍する源氏(げんじ)や平氏(へいし)が登場。
武士の活躍と地方の争乱
| 年代 | 出来事 | 内容・ポイント |
| 935年 | 平将門の乱 | 関東地方で平将門が反乱。自分のことを新皇と名乗る。 |
| 939年 | 藤原純友の乱 | 瀬戸内海で海賊化した藤原純友が反乱。 |
| 1051年 | 前九年の役 | 東北地方で源義家が反乱を鎮圧。 |
| 1083年 | 後三年の役 | 源義家が再び東北で戦う。 |
院政の始まり
- 開始した人物は? → 白河上皇
- 内容は? → 天皇が位を譲った後も上皇として政治を行うしくみ
- 上皇が「院」と呼ばれる場所で政治を行う
- 摂関政治の力が弱まり、上皇が実権を握る新しい体制
→天皇・摂関・上皇がそれぞれ政治に関わるようになり、政治のしくみが複雑化
武士の中央進出と政権争い
| 年代 | 出来事 | 内容・ポイント |
| 1156年 | 保元の乱 | 天皇側と上皇側の争い。源氏・平氏・藤原氏がそれぞれ分かれて参戦。 |
| 1159年 | 平治の乱 | 源頼朝と平清盛が争い、平清盛が勝利し政権を握る。 |
- 武士として初めての太政大臣となった
- 日宋貿易
- 厳島神社を整備
- 天皇家と関係を深めた
国風文化

平安時代になると新しい仏教の宗派が出てきます。
| 宗派 | 開祖 | 山 | 寺 |
| 天台宗 | 最澄 | 比叡山 | 延暦寺 |
| 真言宗 | 空海 | 高野山 | 金剛峯寺 |
国風文化とは?
- 時代:平安時代中期
- 特徴:唐の文化をもとにしながら、日本の風土や感性に合った独自の文化が発展
- 理由:遣唐使廃止により、外国文化の影響が減ったから
かな文字の発達
漢字をくずして作られた日本独自の文字(ひらがな・カタカナ)が誕生。
女性を中心に使われ、文学作品の発展に貢献。
| 作品名 | 作者 | 特徴・内容 |
| 源氏物語 | 紫式部 | 世界最古の長編小説。貴族の恋愛や生活を描く |
| 枕草子 | 清少納言 | 「春はあけぼの…」で有名。宮中生活を描いた随筆 |
| 土佐日記 | 紀貫之 | 男性が女性のふりをして仮名で書いた日記文学 |
| 古今和歌集 | 紀貫之ら | 最初の勅撰和歌集。和歌文化の発展を示す |
| 竹取物語 | 作者不詳 | かぐや姫の物語。日本最古の物語文学とされる |
建築・美術・服装
- 寝殿造:貴族の住まいの建築様式。広い庭と回廊が特徴
- 大和絵:日本の自然や風俗を描いた絵。後の絵巻物に発展
- 服 装:男性…束帯(そくたい)、衣冠(いかん)など 女性…十二単(じゅうにひとえ)
浄土教文化とは?

浄土教(じょうどきょう)は、「阿弥陀仏(あみだぶつ)」の力を信じて、死後に極楽浄土(ごくらくじょうど)に生まれ変わることを願う仏教の一派です。
平安時代の後期、戦乱や災害が多く、「末法思想(まっぽうしそう)」=仏の教えがすたれ、世の中が乱れるという考えが広まりました。
その不安の中で、人々は現世での救いよりも「来世の安らぎ」を求めるようになり、浄土信仰が広がりました。
平等院鳳凰堂
- 京都府宇治市にある阿弥陀堂建築の代表
- 1053年、藤原頼通(ふじわらのよりみち)が建立
- 鳳凰が翼を広げたような美しい建物で、10円玉のデザインにもなっている
まとめ
平安時代は、政治・文化・社会のすべてにおいて大きな変化が起きた時代です。
前半は藤原氏による摂関政治が行われ、貴族中心の華やかな国風文化が栄えました。紫式部や清少納言など、女性が活躍した文学作品もこの時代の特徴です。
後半になると、地方の治安が悪化し、武士が登場。源氏や平氏が力をつけ、やがて中央の政権争いにも関わるようになります。保元の乱・平治の乱を経て、平清盛が武士として初めて政権を握るなど、武士の時代への流れが加速しました。
また、仏教では浄土教が広まり、平等院鳳凰堂の建立など、来世の救いを願う文化も発展しました。
中学入試では、人物・制度・文化・戦乱の流れをセットで理解することが重要です。特に「貴族の政治 → 院政 → 武士の台頭 → 鎌倉時代へ」という大きな流れを意識することが大切です。
モコスタとは?
モコスタは、経験と実績豊富な講師が中心となり学習指導を行う学習塾です。
補習を中心とした個別指導から、小学1年生から6年生までの本格的な集団指導まで、受験合格に向けたサポートを行います。
| コース/クラス名 | 概要 |
|---|---|
| 個別指導コース | 小学1年生から中学3年生の補習クラス。学校の授業・受験勉強の補習として、オーダーメイド指導で目標を達成します。 |
| アドバンスコース | 小学1年生と2年生を対象に、楽しく学習しながらも主体的に学ぶことを重視している集団指導クラスです。 |
| 中学受験コース | 小学3年生から6年生を対象に、本格的な受験対策を行う集団指導クラスです。 |
個別相談と無料体験会を開催しています
モコスタでは、随時「個別相談」と「無料体験会」を開催しています。
ご相談内容にあわせて、経験豊富な講師陣が丁寧に対応させていただきます。
- 塾の雰囲気を見てみたい
- どんな指導をしているのか教えて欲しい
- 講師に受験に関する相談をしてみたい
どんなご相談でも、お気軽にお申し込みください。