\ 無料で体験できます /

前回の復習

古墳時代から奈良時代にかけては、日本の国家のしくみが形づくられていく重要な時代です。
中学入試では、天皇制の始まりや、仏教の受容、大化の改新による政治改革、そして律令制度の確立といったテーマが頻繁に出題されます。
古墳時代では、前方後円墳などの古墳を通じて、当時の支配者である大王(のちの天皇)の存在や、ヤマト政権による統一の流れを学びます。
飛鳥時代には聖徳太子が登場し、冠位十二階や十七条憲法、遣隋使などを通じて中央集権的な政治の基礎が築かれました。
そして、大化の改新によって本格的な政治改革が始まり、奈良時代には律令制度が整えられ、平城京を中心とした本格的な国家運営が始まります。
これらの時代は、政治・宗教・文化のつながりが強く、人物・制度・都の名前などをセットで覚えることが求められます。
特に「古墳」「聖徳太子」「大化の改新」「平城京」は頻出テーマなので、時代の流れとともにしっかり理解しておくことが得点につながります。
モコスタ統括マネージャー
小澤 珠美

大学卒業後、大手進学塾で高校受験・中学受験の指導に15年間従事。特に中学受験において、御三家中学をはじめとする超難関校の算数指導・受験対策・保護者のサポートに尽力し、合格実績に貢献。
その後独立してさらなる成果を出し続けモコスタ専属の指導者となる。これまでに蓄積したすべてのノウハウを投入し、モコスタに通う受験生全員の第一志望校合格を全力でサポートする。
著書:『中学受験超成功法「ママは楽しく息を抜く」』ギャラクシーブックス 2017年
共著:『未来を創る〜私たちが選んだ道〜 輝く女性起業家』ブレインワークス 2017年
\近くの教室でお待ちしています/
古墳時代:天皇制の始まりと豪族の力

古墳時代は、3世紀から7世紀頃まで続いた時代で、日本の統一政権の基礎が築かれた重要な時期です。
中学入試では、古墳の特徴やヤマト政権の成立、渡来人の影響などがよく出題されます。
この時代には、支配者の権力を示すために巨大な古墳が造られるようになりました。
特に「前方後円墳」と呼ばれる鍵穴のような形をした古墳が多く見られ、代表例としては大阪府にある大仙古墳(仁徳天皇陵)が有名です。
重要
大仙古墳(大阪府堺市)
政治面では、豪族たちが力を持ちつつも、大王(のちの天皇)を中心としたヤマト政権が成立し、日本列島の広い範囲を支配するようになります。
このヤマト政権が、後の天皇制の原型となりました。
また、中国や朝鮮半島から渡ってきた渡来人によって、漢字や仏教、鉄器や織物などの技術が日本に伝えられ、文化の発展にも大きな影響を与えました。
重要
渡来人
飛鳥時代:仏教と政治の融合

飛鳥時代は、日本に仏教が本格的に伝わり、政治と宗教が結びついていった時代です。
中学入試では、聖徳太子の改革や大化の改新、中国との交流などが頻出テーマです。
この時代の中心人物である聖徳太子は、推古天皇の摂政として政治のしくみを整えました。
603年には身分に関係なく能力で人材を登用する「冠位十二階」を定め、翌年には政治の理想を示した「十七条の憲法」を制定しました。
また、607年には小野妹子を遣隋使として中国(隋)に派遣し、当時の進んだ制度や文化を学ぼうとしました。
その後、645年には中大兄皇子と中臣鎌足が蘇我氏を倒し、「大化の改新」と呼ばれる政治改革を行いました。
この改革では、土地や人々を国家のものとする「公地公民制」が導入され、中央集権的な国家体制の基礎が築かれました。
- 仏教を信じ、蘇我馬子とともに天皇中心の政治の仕組みを整える
- 推古天皇の摂政
- 冠位十二階…家柄でなく能力で役人を選ぶ
- 十七条の憲法…役人の心得を示す
- 遣隋使…小野妹子、対等な外交を求めた
- 法隆寺(奈良県)・四天王寺(大阪府)
- 蘇我蝦夷・入鹿の親子の力が天皇よりも強くなった
→645年に中大兄皇子(後の天智天皇)・中臣鎌足が蘇我氏を滅ぼす
遣唐使は、進んだ文化や制度を学ぶために中国(唐)へ派遣された使節団です。
初めての遣唐使は630年に派遣(犬上御田鍬)され、以後、奈良時代まで何度も送られました。
これにより、律令制度や仏教、漢字などが日本に伝わり、政治や文化の発展に大きく貢献しました。
一方、白村江の戦い(663年)は、日本が朝鮮半島の百済を助けるために唐・新羅の連合軍と戦った戦争です。
結果は日本の敗北で、これをきっかけに日本は朝鮮半島から撤退し、国内の防衛を強化するようになります。
九州には大宰府や水城などの防衛施設が築かれました。
その後、壬申の乱(672年)が起こります。
これは、天智天皇の死後、皇位をめぐって弟の大海人皇子(のちの天武天皇)と息子の大友皇子が争った内乱です。
勝利した大海人皇子は天武天皇として即位し、天皇中心の政治体制を強化しました。
天武天皇のあとを継いだのが、皇后である持統天皇です。
持統天皇は日本で初めて本格的な都である藤原京を造り、律令国家の基盤を整えました。
この時代には、古事記や日本書紀の編さんも始まり、日本の歴史や神話がまとめられていきました。
これらの出来事はすべて、天皇を中心とした国家づくりの流れにつながっています。
人物・制度・戦いをセットで覚えることで、記述問題や選択問題にも対応しやすくなります。
特に「白村江の戦い→壬申の乱→天武・持統天皇→律令国家の形成」という流れを意識しておくと、入試での得点力が高まります。
701年:大宝律令
律:刑罰のきまり
令:政治のしくみ
- 中央に2官8省、地方は国・郡・里、大宰府が置かれた
- 土地や人民は国家のものとされた
- 6年ごとに戸籍が作られた
- 6歳以上の男女に口分田が与えられた(班田収授法)
- 租…収穫の3%の稲
- 庸…都で10日間働く変わりに布を収める
- 調…地方の特産物を収める
- 雑徭…国司のもとで年間60日以内の労働
- 兵士…国ごとの軍団で訓練
- 衛士…兵士から選ばれ1年間都の守り
- 防人…兵士から選ばれ3年間九州の守り
- 日本初の仏教文化
- 法隆寺
④ 奈良時代:律令国家と仏教文化の発展

奈良時代は710年に元明天皇が平城京へ都を移したときから始まり、日本が本格的な律令国家として整えられていった時代です。
中学入試では、律令制度や仏教文化、平城京の特徴などがよく出題されます。
平城京は、当時の中国・唐の都である長安をモデルにして造られた計画都市で、政治・宗教・文化の中心地となりました。
土地の私有を一部認める「三世一身の法」も定められました。
さらに「墾田永年私財法」が出て土地の私有が認められました。
※貴族や寺社は荘園という私有地を開発
宗教面では、聖武天皇が仏教を厚く信仰し、国の安定を願って東大寺を建立し、大仏をつくりました。
※行基:東大寺の大仏作りに協力した僧
東大寺にある正倉院には、シルクロードを通じて伝わった貴重な品々が保管されており、国際的な文化交流の証となっています。
- 仏教文化
- 東大寺
- 唐招提寺(鑑真が建てた)
- 正倉院(聖武天皇の遺品)
- 貧窮問答歌(山上憶良)
まとめ
飛鳥時代から奈良時代にかけて、日本は中国との交流を通じて政治制度や文化を大きく発展させました。
この時期は、天皇を中心とした国家体制が整えられていく重要な時代であり、中学入試でも頻繁に出題されます。
まず、遣隋使によって中国の進んだ制度や文化が日本に伝わり、律令制度や仏教の発展につながりました。
一方、白村江の戦いでは日本が唐・新羅連合軍に敗れたことで、外交方針が見直され、国内の政治体制強化が進みます。
その後、壬申の乱によって天武天皇が即位し、天皇中心の政治体制が確立されました。
続く持統天皇は藤原京を造営し、律令国家の基盤を整えました。
この一連の流れは、後の奈良時代の平城京や仏教文化の発展へとつながっていきます。
この回では、「外交→戦い→内乱→制度の整備」という流れを意識して学ぶことで、人物・出来事・制度の関係が整理され、記述問題にも対応しやすくなります。
歴史は「流れ」で覚えると、ぐっと面白く、そして強くなります。

モコスタとは?
モコスタは、経験と実績豊富な講師が中心となり学習指導を行う学習塾です。
補習を中心とした個別指導から、小学1年生から6年生までの本格的な集団指導まで、受験合格に向けたサポートを行います。
| コース/クラス名 | 概要 |
|---|---|
| 個別指導コース | 小学1年生から中学3年生の補習クラス。学校の授業・受験勉強の補習として、オーダーメイド指導で目標を達成します。 |
| アドバンスコース | 小学1年生と2年生を対象に、楽しく学習しながらも主体的に学ぶことを重視している集団指導クラスです。 |
| 中学受験コース | 小学3年生から6年生を対象に、本格的な受験対策を行う集団指導クラスです。 |
個別相談と無料体験会を開催しています
モコスタでは、随時「個別相談」と「無料体験会」を開催しています。
ご相談内容にあわせて、経験豊富な講師陣が丁寧に対応させていただきます。
- 塾の雰囲気を見てみたい
- どんな指導をしているのか教えて欲しい
- 講師に受験に関する相談をしてみたい
どんなご相談でも、お気軽にお申し込みください。